「Music」カテゴリーアーカイブ

音を楽しむと書いてオンガクする

Chaminade “Concertino” Op.107

ワタクシ的ご贔屓なセシル・シャミナード、その名を知ったのは、学生の頃にたまたま生で聴いたこの曲から。変にヒネクレていない和声・構成と、フランス人ならではの垢抜けた雰囲気とがマッチしていて忽ち気に入ったもんだった。なので実はこれも数年前にいちどチャレンジしたんだが、フルート音源とのレイテンシ(発声までのタイミング)がピアノと合わず中途で断念。

それが今回こんなのを目にして「ダメでもともと、まずは試してみようかしらん♪」と思って鳴らしてみたら、遅れもなく如何にもな音で感激!  いきおい、間違いだらけだった以前の伴奏を全部見直し、最後まで通してみたのがこれ。

まだまだとても「使いこなした」と言うには程遠いが、手応えは充分。今後にご期待を。

G.Faure “Souvenirs de Bayreuth”

フォーレ&メサジェによる4手連弾「バイロイトの思い出」。フォーレのピアノ曲全集に入っていたこれを初めて聴いた時は「ナンジャコリャ!?」と思ったが、途中からはもう大笑い。思い出とはよく言ったもので、要はバイロイトから帰ってすぐ「指輪」の聞き覚えで作った(のであろう)カドリーユである。ヒトラーがこれで踊る姿を見てみたいもんだ。これは「ワグナーが苦手」という人にこそオススメ。

ちなみに「Fantaisie en forme de quadrille」なる副題が付いているが、これでは幻想どころかパロディである。なんでこんなのを、よりによってあのガブリエル・フォーレが作ったのやら? 作品番号も付いてないし、出版されたのは死後だし、謎だ。

M.Ravel “Menuet Antique”

本年最後のそれはラヴェルの「古風なメヌエット」。

ラヴェル初期のこの曲、初めて譜面を見た時は「喧嘩売っとんかいアンタ!」と叫びたくなった。アクセントとか肝心な旋律とかが常識的なそこから尽くズレてて、そこにまた不協和音が混じるやらでもう正解がどこなのかサッパリなところからスタート。

さすがに今回はプロのそれを参考にすべく幾つか(オケ版も含め)聞いたが、この変な曲を弛緩なく最後まで聴かせるのにみな苦労している模様。実際あんまり極端に緩急つけると重くなるし、さらっと流すとつまらんしで匙加減が実に難しい。特に中間部が鬼門で、左手に現れる主旋律がどれだけ自然かつ効果的かがこの曲の命だったりする。

にしてもラヴェル殿、もうちょい読み易くて意図が明確に伝わるような書き方があったでしょうに。ぶつぶつ …

Déodat de Séverac “Baigneuses au soleil”

セヴラックの「日向で水浴びする女たち」。副題に「Souvenir de Banyuls-sur-Mer」とある。二十歳かそこらの頃に聴き、いっぱつで気に入った曲。

Panasonic DMC-GX7MK2 (14mm, f/4, 1/60 sec, ISO4000)
もうボロボロ

この譜面は90年頃、銀座のヤマハで購入したもの。この曲のCDを探しに来たが見つからず、せめてこれで「聴こう」と思い(注1)ピアノも弾けないのにピアノ譜を、それもたった12頁で弐千円もするのに日本語は正札だけ(注2)なのを買ったのである。

が、喜び勇んで帰宅したはいいが読めたのは左手だけ(注3)。更にはそれまで見たのことない記号やら仏語注釈やらの洪水に、たちまち「ムンクの叫び」となってしまった。それでも翌日から気を取り直し、じっくり読むうちだんだんと頭の中でこいつがそれらしく鳴り出した。当時YM2151を搭載したPC(注4)を所有していたので「よーしこれで鳴らしてみよう!」 … と早速取り掛かってはみたが、この無茶無理無謀な試みは一日で白旗、以後それっきり(涙)。

という訳で、あの時のリベンジがこれ。雰囲気は出たかなという感じ。いまやCDも何種類か出ているし、国内版の楽譜も店頭にあるしで少しはセヴラックもメジャーになってきたのかも。

注1: YoutubeはおろかWindows95もない頃である
注2: EDITIONS SALABERT
注3: アマチェロ弾きの多くはヘ音とテノール記号しか読めない
注4: FMで8音、わかる人にはわかる