被災地を訪ねて (8)

その夜「やはり来て良かった」と、しみじみ思いながら疲れた体をベッドに放り出した。

今回、いわゆる被災地にいたのは正味たったの6時間。だがそれは必要にして十分な時間だったと思う。そしてそこに我々が落としたものより、得たものの方がずっと多かった。この地方を襲った悲劇に対し一部では「天国から一夜にして地獄」みたいな捉え方がされている様だが、それが明らかに違うというのもよくわかった。

それについて、敢えて今回ここでは触れない。が、そうした一朝一夕にカタがつかない課題・問題に対し、諦める事なく前向きに立ち向かっている方々こそが、本当の意味での復興・再建の命運を握っているのだと痛感した。

いつかまた、ここに来たいと思っているうち睡魔が襲ってきた。こうして温かいベッドで、明日の心配をする事なく床につける幸せを感じながら。

(完)