Chaminade Romantique

Cécile Chaminade (1857-1944)

セシル・シャミナードのピアノ曲って、個性的な和声やリズムもさることながら、どれもみな演奏時のビジュアルを強く意識している。両手の交差とか、極端な低音と高音との組み合わせとか。あの時代、聴衆の目にはそれらがさぞかしセクシーに映ったろうと思う。

1. “Arabesque”

ノリのいいメロディとかリズムとかが、まるで昨今のJ-POP。テキトーな歌詞つけて、女性アイドルに歌わせたらきっと流行る。

2.  “La lisonjera”

シャミナードが40歳かそこらの頃に書いたピアノ曲。曲名を直訳すれば「ひとに媚びる女」とか「おべっか使 い」とかの意。生粋のパリジェンヌにして、この頃既に世界的な名声を得ていたシャミナードはWikipediaによれば「経済的に自立した最初の女性作曲 家」だったそうな。今ならさしずめユーミンか。

生まれも育ちも良かったらしいし、この頃の彼女にはきっと「カネ目当てで男に寄り添う同世代の女たち」が疎ましかったに違いない。でもそんなシャミ ナードだって一人の女。時には重すぎる肩書き故の孤独感に襲われたり、失われつつある若さへの不安に駆られたりで、誰かにすがりたいと思う時があった筈。

果たしてこの「La lisonjera」はそんなシャミナードの、心の明と暗とを映したような小曲。おかしなタイトルには、自虐の意味ありと察する。

3. Solitude

「プロヴァンスの詩(Poèmes provençales)」作品127より、2曲め「ソリチュード」。邦訳すると「孤独」。

4.  “L’ondine”

「水の精」。ほぼ同世代のラヴェルとかドビュッシーとかとは、また違った色彩感が眩い。

5. “Pas des Echarpes”

「スカーフ・ダンス」の名前で知られる、シャミナードいちばんのヒット曲。最近では子供のピアノ発表会とかでもよく採り上げられるようになってきたので、もしかするとここからブームが訪れるかも。

6. “Chaconne”

「シャコンヌ」。

7. “Souvenance”

「無言歌集 Op.76」より1曲目。邦訳すれば「想い出」とか「追悼」の意。最後、唐突に長調で終わるところがこれまたJ-POP的。生まれるのが100年早かったのかも。

8. “Thème varié”

「主題と変奏」。いちばん好きな曲。妙な冒険をしていない分、バランスが良くて飽きない。ピアノという楽器ならではの遊び、楽しみというのが満載な曲。難易度はそんなに高くないと思うので、これこそ発表会とかで採り上げて欲しいなと思っている。

 

Tirez sur le pianiste de faux!